これまでにレンタルサーバーを使用したことがない人であれば、レンタルサーバーは申し込めばすぐ使える、というイメージの人が多いかもしれません。
しかし、実際は申し込みをしてから、実際にサーバーを利用できるようになるまでには、レンタルサーバー会社側で会員登録やサーバーへのユーザー設定を行ったり、決済処理を行ったりする作業などが発生しますので、すぐには使えないところもあります。
おそらく大半のレンタルサーバーでは、すでにこのプロセスは自動化されていると思いますし、実際に即時利用できるところもありますが、中にはそれなりに時間がかかる会社もまだあります。
今回は、当サイトで紹介しているレンタルサーバーに申し込みをしてから、実際にサーバーのシステムを使えるようになるまで、実際にどのくらいの時間がかかったのかをまとめ、比較してみました。
申し込みからサーバー設定が完了するまでのプロセス
レンタルサーバーにより試用期間の有無の違いなどもあるため、一律で同じプロセスとは言えませんが、おおむね申し込みからサーバーの設定完了までに行われるプロセスとしては、以下のようなものがあると思います。
- 会員登録
- 決済情報確認(クレカが有効かなど)
- 決済状況確認(支払いが完了しているかなど)
- サブドメインや独自ドメインの DNS 設定
- ユーザー用のサーバー環境設定
- ユーザー情報・決済状況などの情報をユーザーに通知
- 利用開始
ほとんどの会社では、これらのプロセスを自動で行っていると思います。もしかすると、中には決済状況や申し込み内容などをきちんと人力で確認し、承認してからユーザーに通知しているところもあるかもしれません。そういうところは、承認作業などで他よりも時間がかかるかもしれません。
なお、今回は試用期間がないところも、すべてクレジットカード決済で申し込みをした際の情報になっています。
そのため、クレジットカード以外のコンビニ払い、銀行振り込みなどの支払い方法を選択したときには、その支払いが完了し、レンタルサーバー会社側で支払い状況の確認が取れた後に、ようやく利用を開始できるところもありますので、その場合はさらに時間がかかる可能性があります。
申し込みからのプロセスと設定完了までの時間
では、実際に申し込みから設定完了までのプロセスと完了までにかかった時間を、一覧にして比較してみたいと思います。
下記の表の「申し込みからのプロセス」の項目には、申し込み完了後に随時送られてきたメールに記載されているプロセスを書いてあります。
例えば、カゴヤの場合は、一通り登録情報の入力が終わった後に、仮申し込みという形で確認メールが送られてきます。そして、そのメールの中にある URL にアクセスすることにより、はじめて申し込みが完了する、というようなステップがあります。その後、サーバーの設定が完了したら、別途メールが送られてきて、利用を開始できるようになる、という感じです。
以上の 3ステップで計 3回メールが送られてきていますので、「仮申し込み ⇒ 申し込み ⇒ 設定完了」という 3項目を書きました。
次の「完了までの時間」の欄には、「申し込み完了」のメールが送られてきてから、サーバーへのログイン情報や FTP 情報などが記載された「サーバー設定完了」のメールが届くまでの時間が書かれています。(単位は「時:分」)
なお、SpeeVer に関してはテストサーバーをお借りしたため、通常の申し込みプロセスとは異なります。かかったプロセスにはすべて人による作業が絡んでいるのようですので、当然他社より時間がかかっています。そのため、参考程度に見ていただければと思います。
申し込みからのプロセスと設定完了までの時間一覧
申し込みからのプロセス | 完了までの時間 | |
エックスサーバー | 申し込み+設定完了 | 即時 |
カゴヤ | 仮申し込み ⇒ 申し込み ⇒ 設定完了 | 0:04 |
WebARENA | 申し込み+設定完了 | 即時 |
さくらインターネット | 会員登録 ⇒ 仮登録 ⇒ 設定完了 | 0:20 |
WADAX | 申し込み ⇒ 設定完了 | 1:20 |
heteml | 申し込み+設定完了 | 即時 |
ABLENET | 申し込み+支払い ⇒ 設定完了 | 0:13 |
お名前.com | 申し込み ⇒ 支払い ⇒ 設定完了 | 1:40 |
ロリポップ | 申し込み+設定完了 | 即時 |
SpeeVer | (テストサーバー依頼 ⇒ 確認 ⇒ 設定完了) | 2:34 |
iCLUSTA+ | 申し込み ⇒ 支払い ⇒ 会員登録 ⇒ 設定完了 | 1:24 |
Bizメール&エコノミー | 申し込み ⇒ 設定完了 | 0:03 |
クローバー | 申し込み ⇒ 設定完了 | 0:51 |
「即時」になっている 4社に関しては、「申し込み完了メール」イコール「サーバー設定完了メール」になっています。つまり、申し込み完了とともに、すぐにサーバーにログインできたり、FTP を利用できるなど、サーバーに関する各種の操作をできる状態になっているということです。
ただ、サーバーの操作はできるようにはなりますが、ドメインなどは DNS 情報が反映するまで数時間~数日かかるため、Webサイトの表示が完全に行えるようになるまでは、まだ若干の時間がかかります。
なお、SpeeVer は前述のように例外として挙げていますが、
- 公式サイトからのテストサーバー申し込み依頼
- サポート窓口から詳細確認メールを返信
- 確認メールへ個人情報などを追記して返信
- 設定完了のメール通知
までのプロセスをサポート担当者が人力で行っている部分があるにも関わらず、3時間で終わっています。もちろん他社と比べると遅いですが、人力でこれだけ迅速にやってくれるのであれば、かなり対応は速いほうだと思います。
ただ、人力のため、営業時間以外の時間帯に申し込んだ場合は、翌営業日の対応になると思いますので、そこは注意したほうがいいでしょう。
申し込みから利用開始までの時間比較まとめ
以上、レンタルサーバーの申し込みから利用開始までの時間を比較してみました。
建前上は「48時間以内に設定完了のメールをお送りします」と、申し込み完了メールなどに書いているところが多いです。
しかし、実際は以上のようにかなり早く、おおむねどこも 1時間半以内には使えるようになりました。会社によっては、決済処理や土日祝日などの条件が加わると、また状況は変わってくるかもしれません。
とはいえ、申し込んだらすぐに使いたい、という人にとっては、その 1時間半すら待てないかもしれませんね。
もちろん、状況によっては 1時間半以内に設定が完了するとも限りませんので、もし申し込んだらすぐ使いたい、という場合には、最初から申し込み後に即時利用できる エックスサーバー・heteml・ロリポップなどに申し込むのがいいでしょう。