クラウド型レンタルサーバーの新潮流を作り出した、アズポケット株式会社の 「mixhost」と、ブロガーに人気の高い、GMO 株式会社の 「ConoHa WING」。
近年リリースされた新しいレンタルサーバーにもかかわらず、多くのユーザーを魅了している二つのサービス、どちらを選ぶべきか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
今回は、この「mixhost」と「ConoHa WING」について、そのサービス概要からサーバーの実際の性能までを、独自調査データで徹底的に比較してみました。
この記事を読んでいただければ、どちらを選ぶべきか判断できるようになると思いますので、じっくりご覧ください。
最初に結論を言ってしまうと、以下のとおりです。
・WordPress 利用目的の初心者なら ⇒ ConoHa WING
・アダルトサイトの運営が目的なら⇒ mixhost
では、具体的に比較した内容の詳細を見ていきましょう。
mixhost と ConoHa WING のスペック~サービスの詳細を比較
最初に、両社サービスの違いについて見ていきましょう。まずは、主なサービス概要からです。
主なサービス(ディスク容量・マルチドメイン数・データベース数など)の違い
どちらが安いかは時期によって変動 その他は大きな差はなく、同等と考えてOK
会社名 | プラン名 | 初期費用 | 月額費用 | ディスク 容量 | マルチ ドメイン数 | データ ベース数 | 転送量 (GB/月) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
mixhost | スタンダード | 無料 | 968円~ | 300GB | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
ConoHa WING | ベーシック | 無料 | 1,320円~ | 300GB | 無制限 | 無制限 | 27TB/月 |
mixhost | プレミアム | 無料 | 1,958円~ (※979円~) | 400GB | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
ConoHa WING | スタンダード | 無料 | 2,640円~ | 400GB | 無制限 | 無制限 | 36TB/月 |
mixhost | ビジネス | 無料 | 3,938円~ (※1,969円~) | 500GB | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
ConoHa WING | プレミアム | 無料 | 5,280円~ | 500GB | 無制限 | 無制限 | 45TB/月 |
Web サイトの表示の際に、サーバーから閲覧者の PC に向けて送られるデータ量のこと。Web サイトへのアクセス数が多く、
この転送量の上限をオーバーすると、アクセスが遮断され、サイトが閲覧できなくなってしまう可能性がある
両社における各プランと価格帯毎にディスク容量、マルチドメイン数(設置可能な独自ドメイン数)、転送量の目安を一覧にしました。
料金に関しては、初期費用がどちらも無料です。また、マルチドメインやデータベース数も同様で、すべて無制限です。
一方、月額料金に関しては、mixhost が常時 3か月以上の契約に対する割引を行っているのに対し、ConoHa WING はキャンペーンの時期によって割引率が変わるため、少々比較するのが難しいです。
時期により、ConoHa WING が安くなったり、mixhost が割安だったりするため、申込時にしっかりチェックが必要です。
おおむね同じくらいのスペック同士として、一番人気の ConoHa WING「ベーシック」と mixhost 「プレミアム」を比較すると、ディスク容量も転送量も mixhost が上という状況です。
ディスク容量や転送量は、一年に何度もスペック変更が行われるくらい競争が激しいので、ここはおおむね同じくらいと考えていいと思います。(実際にどちらも上限に達するほど使えないですし)
そうすると、本章に関しては全体的に差はない、という結論になります。
サーバースペック(CPU・メモリ・高速化機能など)の違いをチェック
サーバースペックにおいても若干の差はみられるが、決定的な違いはない
mixhost | ConoHa WING | |
---|---|---|
Webサーバーソフト | LiteSpeed | Apache + nginx |
記憶媒体 | オールSSD | オールSSD |
データベース | MariaDB | MySQL |
CPU | Intel Xeon 36コア72スレッド (仮想 6/ 8/ 10コア) | 非公開 仮想 vCPU 6 / 8 / 10 コア (リソース保証なし |
メモリ | 8GB/ 12GB/ 16GB | 8GB / 12GB / 16GB (リソース保証なし) |
PHP | LiteSpeed LSAPI (※モジュール版と同様の性能) | LiteSpeed LSAPI (※モジュール版と同様の性能) |
高速化機能 | HTTP3・QUIC (LiteSpeed Cache) | 「WEXAL Page Speed Technology」機能 ・HTTP/2 ・サーバーキャッシュ機能 ・ブラウザキャッシュ機能 |
アクセス増対策 | △(プラン変更で対応可能) | △(プラン変更で対応可能) |
- LiteSpeed Cache:WordPress 用の表示データをキャッシュし、高速表示する LiteSpeed 専用のプラグイン
- 「WEXAL Page Speed Technology」機能:プライム・ストラテジー社が提供する WordPressの高速化を実現するエンジン
次に、サーバー周りのスペックの違いをチェックしてみましょう。
異なっている点としては、mixhost がデータベースに MySQL よりも高速な MariaDB を、HTTP/2 より高速表示可能なプロトコル HTTP/3 を採用していることが挙げられます。
一方、ConoHa WING は、「WEXAL Page Speed Technology」機能を共用サーバーとして国内で初導入しました。
CPU のコア数やメモリは、現状同等です。ただ、CPU のスペックによっても異なってくるので簡単に比較はできませんが、基本的にレベルは同等と言えるでしょう。
ただ、レンタルサーバーの速度は総合力なので、これだけでは判断が難しいです。下に掲載しているパフォーマンスの結果も参考にしてください。
その他の主なサービス(独自SSL・バックアップ・サポート体制など)の違い
mixhost は電話サポートなし ConoHa WING はアダルトサイト不可が主な違い
mixhost | ConoHa WING | |
---|---|---|
無料独自SSL | ○(COMODO社) | ○(Let’s Encrypt) |
WAF | ○ | ○ |
バックアップ | ○(Web・メール ・データベース:14日間分) | ○(Web・メール ・データベース:14日間分) |
バックアップからの復元 | ○(無料) | ○(無料) |
プラン変更 | ○(上位・下位) | ○(上位・下位) |
プラン変更のタイミング | 即時(日割り) | 即時(日割り) ※長期契約 WING パックの場合は、上位の場合はその差額支払い、下位の場合は返金なし |
電話サポート | × | 〇 |
アダルトサイト | 〇 | × |
データセンター | 国内 | 国内 |
お試し期間 | なし(30日間返金保証) | なし(時間単位での利用可能) |
キャンペーン | 独自ドメイン永久無料 プレミア以上半額など | 独自ドメイン永久無料 割引をほぼ年中実施 |
次に、その他の仕様の中で違いがみられるものや、重要な機能やサービスと思われるものをいくつかピックアップし、比較してみました。
ConoHa WING は電話サポートがありますが、mixhost はメールのみのサポートです。
初心者で電話サポートが必要とする人には、mixhost は厳しいかもしれません。
一方、mixhost は日本でアダルトサイト OK の数少ないサーバーです。アダルト専用のサーバーが用意されていますので、夜間帯のアクセス増に対する負荷も考慮されていると思います。アダルトサイトを運営したい人には、確実に選択肢に入ってきますね。
各サーバーのパフォーマンスを比較
では、次に各サーバーのパフォーマンスを比較してみましょう。サーバーの性能はスペックだけではわかりません。そのため、実際に各サーバーを使用して検証を行った内容から、実際の能力差を見てみたいと思います。
比較に使用するのは、当サイトで独自に調査したデータで、同じ価格帯のプランである、mixhost「スタンダード」・ConoHa WING「ベーシック」を使用した結果です。
(※ 2021年の計測データを基にしています。)
調査の詳細については、以下の各記事でご確認ください。
・Webサーバーの安定性を独自調査データで比較
・サーバー別のWordPress表示速度を独自調査データで比較
サーバーの安定性比較の概要
サーバー専用の監視ツールで 6か月以上計測した結果を比較
まず、サーバーで最も重要な「安定性」からチェックします。
調査は Webサーバーの監視ツール「Site24x7」を利用したもので、約 7日間× 6か月間に渡ってサーバーの稼働率と応答速度をモニタリングした結果を比較します。
「稼働率」は、サーバーが正常に動作していた時間帯の割合で、100%に近いほどより安定していると言えます。おおむね「99.99%」程度であれば優秀です。(※ 稼働率=(稼働時間×障害時間)÷稼働時間×100)
「応答速度」は、外部からサーバーに対してサイトのデータを送るよう命令を送った際(HTTPリクエスト)に、どのくらいで応答を返してきたかを計測したもので、数値が小さいほうが応答は速いため、より良いサーバーということになります。
Webサーバーの稼働率と応答速度を比較
mixhost はやや長めのダウンが発生したため、稼働率がやや厳しいレベルに
順位 | サーバー名 (プラン名) | 項目 | 平均 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
3位 | ConoHa WING | 稼働率 | 99.999% | 100% | 100% | 99.993% | 100% | 100% | 100% |
応答速度 | 223.7 | 253.0 | 335.0 | 283.0 | 275.0 | 264.0 | 197.0 | ||
7位 | mixhost | 稼働率 | 99.974% | 100% | 99.844% | 100% | 100% | 100% | 100% |
応答速度 | 362.5 | 363.0 | 414.0 | 370.0 | 344.0 | 339.0 | 345.0 | ||
8社平均 | 稼働率 | 99.995% | 100% | 99.974% | 99.999% | 100% | 99.999% | 99.998% | |
応答速度 | 389.4 | 413.9 | 421.5 | 337.1 | 386.0 | 388.0 | 350.0 |
※稼働率の単位は「%」、応答速度の単位は「ミリ秒」
応答速度は ConoHa WING が速く、すべての月で mixhost を上回っています。ConoHa WING の応答速度はリリース当初からずっと速いため、さすがと言う感じです。
一方、稼働率に関しては、mixhost が 8月に長いダウン(約 16分間)が発生したため、トータルでも 99.99% 未達となりました。ダウンは 8月だけだったので、これをたまたまと見るか、1回で 15分のダウンを長いと見るかは、なかなか判断が難しいところです。
ConoHa WING もダウンがありましたが 9月のみで、それも 1分以内と短時間だったため、トータルでは 99.999% を達成できているので、非常に安定していると言えるでしょう。
サイトの表示速度比較の概要
表示速度を計測する専用ツールで WordPress の表示速度を 6か月間計測して比較
次に、各サーバーに設置した WordPressサイトの表示速度を比較してみます。表示速度の計測には、同じく Site24x7 を使用しています。こちらも約 7日間× 6か月間に渡る調査結果です。
結果の数値については、小さいほうが速く表示できるということを意味しますので、数値が小さいほうがより良いサーバーということになります。(計測に使用したWebサイトのデータは共通)
WordPress の表示速度を比較
サイトの表示速度は 5位と 6位で僅差 実力に差はない
順位 | サーバー名 (プラン名) | 平均(秒) | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
5位 | mixhost(スタンダード) | 3.98 | 3.68 | 5.10 | 2.80 | 4.32 | 4.09 | 3.91 |
6位 | ConoHa WING(ベーシック) | 4.01 | 3.43 | 5.32 | 2.88 | 4.40 | 4.04 | 3.97 |
8社平均 | 4.02 | 3.66 | 4.39 | 3.26 | 4.52 | 4.19 | 4.12 |
※単位はすべて「秒」
こちらは、8社総合の中で 5位と 6位。実際の数値を見ても、どの月も本当に僅差と死か言いようがないくらいのレベルです。
表示速度に関しては違いはない、と考えていいでしょう。
まとめ
mixhost は安定性にやや不安あり ConoHa WING を選ぶ場合は、キャンペーン料金をしっかりチェック
以上、アズポケット株式会社の mixhost と、GMO 株式会社の ConoHa WING について、そのサービスから、安定性、Webサイトの表示速度まで、独自に測定したデータをもとに比較してみました。
近年リリースした最新型のレンタルサーバーとして人気の高い両社ですが、現状ではスペック、パフォーマンスの両面において、大きな差はありませんでした。
ただ、サービス面では mixhost に電話サポートがない点、安定性にやや不安があることから、どちらかというと現時点では ConoHa WING にアドバンテージがある状況と言えます。
また、ConoHa WING に関しては、WordPress の構築がレンタルサーバーの中でもダントツに簡単で、WordPress の有料テーマを安く購入できることも非常に魅力です。
初心者で WordPress でブログ等を作成する目的なら、ConoHa WING がおすすめです。
一方、mixhost はアダルトサイト構築が可能な数少ないレンタルサーバーであり、かつ料金も安いので、アダルトサイト運営をしたい人は mixhost を検討するのがいいでしょう。
以上から、結論をまとめると以下のようになります。
・WordPress 利用目的の初心者なら ⇒ ConoHa WING
・アダルトサイトの運営が目的なら⇒ mixhost
ConoHa WING がおすすめな人
- WordPress を簡単に構築したい初心者
- 有料の WordPress テーマ(JIN / SANGO など)を安く利用したい人

mixhost がおすすめな人
- アダルトサイト運営目的の人
